この世界を訪れた『招かれざる客』であるプレイヤーは、この世界を旅するために、自分の分身となるキャラクターを獲得する必要があります。
プレイヤーは、自らの意志で選んだキャラクターを通して、この世界を感じることができます。時には、キャラクターを介して、この世界の住人に働きかけることで、この世界の歴史や常識を変えてしまうほどの偉業を成し遂げることになるかもしれません。
しかし、多くの場合、プレイヤーはこの世界にとってただの傍観者であり、その立場は『招かれざる客』です。
この世界のいつの時代に、どの様な文化と技術を持ち込むとしても、それらはこの世界にとって異物でしかありません。
その異物である貴方の写し身となったキャラクターが持ち込んだ文化を受け入れる者、その技術を欲する者、その存在自体を疎ましいと思う者、この世界の住人の反応は様々です。
貴方は、そんな彼らの織りなした歴史に土足で足を踏み入れるのです。
時として、彼らはすでに起こりえた過去または、これから起こるかもしれない未来に住んでいることがあります。
貴方は、彼らにとっては、これから起こる将来の出来事をシナリオとして把握していることがあるかもしれません。
しかし、それは貴方の事情でしかありません。
この世界においては、貴方はキャラクターとしてしか、この世界に関わる術を持ちません。
仮に、貴方がこれから起こるできごとを知っていたとしても、選んだキャラクターが知り得た情報以上の事を思い出したり、話したりすることはできません。
それが、この世界のルールなのです。
このルールは、必ずしも貴方にとって不利なことばかりではありません。
確かに……貴方が如何に有能な人物であったとしても、選んだキャラクターが勉学とは関わりのない環境で育ったキャラクターであったとしたら、貴方自身が持つ、その知性を遺憾なく発揮することは難しいでしょう。
しかし、同様に、キャラクターがなんらかの過ちを犯し、不幸にも命を落とす結果を向かえたとしても、プレイヤーである貴方は痛くも痒くもありません。
その恐怖は感じ取ることはできますが……死を迎えた直後には、次のキャラクターへと転生し、貴方は別人として再び、この世界に関わって行くことになります。
残念ながら、生前のキャラクターが培った能力や、遺品を継承することはできませんが……貴方自身は、それ以上の代償を求められることはありません。
もっとも、あまりに多くの死を迎えていると、本当の目的を達成するのが難しくなるかもしれません。
本当の目的……それこそ、貴方がこの世界を訪れる理由……つまりは、虚構図書存在の理由です。
この大きな目的を達成することができなければ……もしかしたら、貴方も虚構世界の住人の一人としての末路を辿ることにるのかもしれません。
『ルール』についての説明は以上です。
この物語はフィクションであり、実在の人物、団体、機関、施設等とは一切関係ありません。肩を張らずに読める読み物としてお楽しみください。
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