このページでは、almaarea.com(以下「アルマエリア」といいます)の管理人が気になった単語について説明した用語集の中から「ワーキングプア」についての解説を試みています。
「ワーキングプア」以外にも、アルマエリアの説明や内容について、意味の分かり難い言葉がありましたら、Helpページ内の用語集をお試しいただければ幸いです。
ワーキングプアとは
ワーキングプア(わーきんぐぷあ)とは、英語ではWorking poorと書き、直訳すると「就職している貧困者」という意味になります。
繰り返しますが、ワーキングプアは働いていないわけではありません。就職し、働き、賃金による収入を得ているにも関わらず生活苦にある状態を指して使われる言葉です。
現実には正社員と同質の、同等時間の労働を提供していながら、生活保護水準以下の収入しか得られていない就業者を指す場合がほとんどです。
働いているため、失業者ではありません。しかし、労働の対価があまりに少ないために、苦しい生活を強いられることになります。
さらに悪いことに、この現象は社会規模で発生し、さらに悪循環を生むという特徴を持っています。
ワーキングプアの増加
ワーキングプアは、資本主義社会において、企業が利益を追求するために生み出した存在と言っても過言ではないはずです。
企業は自身の成長をさせ、さらなる利益を生み出すために、費用(コスト)を削減しようと試みます。最初は、行程管理に始まり、作業の効率化で生産作業における無駄を省こうと躍起になります。
それをやり終えてしまうと、次に仕入れ原価を下げるための交渉に移ります。それもあらかた手を付けてしまえば、商品やサービスを配送するための物流コストの削減に発展していきます。そして、最後に、より低賃金の労働力を求めるようになります。
つまり、パートやアルバイト、契約社員、派遣社員の増加を促し、総人件費の圧縮を図ったのです。
人件費の圧縮は、後に訪れるかもしれない原料の価格高騰や、オイル価格の不安定さを吸収するためにも、高い効果があると考えられたのでしょう。
しかし、裏を返せば、それだけ多くの賃金が削減され、その賃金が削減された分だけ、ワーキングプアを増加させたと考えられます。
ワーキングプアから抜け出せない理由
悪いことに、一度でもワーキングプアの状態に陥ると、そこから抜け出すのはとても困難です。
パートやアルバイトを想定して考えれば、労働に従事するための拘束時間が長い反面、有給休暇や技能研修の機会などはまったくと言って良いほど与えらていないのが現状ではないでしょうか?
結果として、働き続けるために費やした膨大な時間に応じた技術の向上も少なく、ある年齢を迎えた時点で雇用契約を継続できなくなり、その年齢に応じた技術や経験が備わっていないことから、次の就職先が得られない……という悪循環を生むことになります。
悪循環の連鎖
生きていくためには水道光熱や食費などの生活費の他に、年金や税金、教育費などを支払うためのお金が必要です。これらは所得とは関わりなく、一定の価格に応じた支払いが必要になります。
収入が少なければ、それに見合った生活をすれば良い……確かにその通りなのですが、それが困難な状態が現実のものとなっているのです。
生活を支えることが困難なほど低い金額での労働、言い換えれば、安すぎる労働がその原因です。
少子化が嘆かれていますが、自分が生活することに苦労している状況で、結婚して子供を育てることがどれだけ難しいことか……想像できるはずです。
どんなに税金が高くても、物価が高かったとしても、それに応じた所得があれば、それらを支払った上で、日々の生活が成り立つでしょう。
安い商品価格、企業の国際競争力、大量消費のための大量生産のための安すぎる労働力が、その安いはずの商品すら容易に買えなくなる時代を招いているように感じてなりません。




